ファイルを作る(gedit版)

さて、できあいのコマンドを動かすだけならいざ知らず、なにか意味のある作業をしようと思ったら、結局は"ファイル"を作らなくてはならない。
ファイルというのは、文章やデータやプログラムなどに名前をつけてハードディスクに格納したもののことだ。 自分で文章を書くならエディタなどでファイルを作ることになるし、計算データなどはプログラムによって自動的に生成させることになるだろう。
当面の目標はプログラムを作って動かすことなので、まずはプログラムを作ってファイルに格納しなくてはならない。 実はプログラムといっても所詮は文章みたいなものなので、レポートの文章を書くのとやりかたは変わらない

UNIXではemacsviなどのエディタが標準的に使われる。実際、ネットワーク経由で他のコンピュータを使うことを考えるなら、これらのエディタをおぼえるほうがよい。しかし、それは初心者にとって少々敷居が高いので、 ここでは

geditで作ってしまう

geditも"エディタ"の一種だ。画面上でマウスを使ったりして文章の編集ができるので、昔はこういうのを"スクリーン・エディタ"などと呼んだのだが、いまどきは"スクリーン・エディタ"じゃないエディタを探すほうが大変なので、"スクリーン・エディタ"は死語。スクリーンじゃないマニアなエディタを試したい人は、ターミナルで"ed"と打ち込んでみよう。いわゆる"ライン・エディタ"が起動する。でも、初心者はvi以上ににっちもさっちもいかなくなると思う。ちなみに私が生まれて初めてviを使ったときは、終わることさえできませんでした。

geditでの文章作成の方法は知っていると思うので、ここでは取り上げない。必要なら"利用の手引き"に出ていると思う。
geditで"保存"すれば、自動的にファイルが作られる。

Windowsになれている人への注意

ファイルをgeditで保存するには、ファイルに名前をつけなくてはならない。その際、少なくともこの授業で使うファイル(とりわけ、プログラム)には決して日本語で名前をつけようとしないこと。ファイル名は英文字と数字と一部の記号(-や_など)だけでつけるように。そうしないと、さまざまなところで障害に出会うことうけあい。

とにかくプログラムを入力してファイルを作ってみる

geditでC言語のプログラムを入力しよう。といっても、いきなりプログラムを自分で作れと言われても無理な話なので、まずは下のプログラムをそのまま入力してみる。横着してブラウザからコピー・ペーストしてはだめ。自分で入力すると、いろいろな発見があるものなのだ。
#include<stdio.h>
main()
{    
 int i;
 double x;

 x=0;
 for(i=1; i<=10; ++i){
        x += i;
        printf("%f\n", x);
  }
 }
ここで注意 さて、このプログラムが何をしそうか、見当がつくだろうか。所詮は英単語みたいなものが並んでいるのだから、なんとなくでも見当がつく人はいるかもしれない。プログラムの意味については後で説明するので、ここでは単にファイルを作る練習と思ってもらえばよい。

プログラムをファイルに格納する

geditだから"保存"すればよい。ここではファイル名をtest1.cとしておこう。最後につけた".c"は、これがC言語のプログラムであることを示している。この最後の".c"さえ守れば、その前の"test1"は好きな名前に変えてもかまわない。"test"みたいな名前を使っていると、いずれtest1, test2, test3からtest99とか、そんな名前ばっかりになりかねないので、もう少しプログラムの内容にふさわしい名前をつけるほうがいいかもしれない。
 なお、名前に使っていいのは英文字と数字、それにいくつかの記号(_など)だけ
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