ABOFANさんが、久しぶりに血液型のコメント欄に登場されたのですが、過去の経緯をまったく無視しておられるようなので、書いておきます。
そもそも「血液型と性格には、どんな関連もあるはずがない」と言っている人はほとんどいません。それどころか、「弱い相関はありうるし、実際あるかもしれない」といっています。「どんな弱い関係もあるはずがない」は論理的に成立しませんから、そんなことを言っている人がいたら、それは誤りです。もちろん、「生理学的に見てありそうにない」なら正しいのですが。
これまでのデータから、「個人の性格判断に使えるような強い相関はないので、あるとしても個人の性格判断には使えない程度の弱い相関だけである」といえます。
こういう話はずっと言い続けていることなのですけど、ABOFANさんは「否定派は弱い相関さえありえないと言っている」とでも思っているのでしょうか。わけがわかりません。弱い相関もないかもしれません。しかし、その話をするとABOFANさんは、その点だけについて話そうとされますからね。
僕たちがABOFANさんに問い続けているのは、ABOFANさんが「ある」と主張される血液型と性格の関連は「個人の性格判断に使えるような強い相関」なのかどうかです。
繰り返しますが、「血液型と性格のあいだになんらかの関係がある」ことと「血液型によって個人の性格が推測できる」こととはまったく違います。その違いすらわからないなら、議論にならないのは当然です。
血液型性格判断の本質は「程度問題」であることを何度言っても理解していただけず、ご自身の主張を明確にされないので、ABOFANさんとのコメントのやりとりは、まだ「議論の入り口にすら立っていない」状態であることを再度確認しておきます。
ABOFANさんの主張は
(1)能見説はおおむね正しい
でした。そこで「ABOFAN氏の考える能見説とはどのような説のことか」という質問を差し上げたところ、いまだに明確な回答は得られていません。「能見説でわからないようでは論外」とお考えのようですが、質問内容は「能見説とは何か」ではなく、「ABOFAN氏の考える能見説とは」ですから、ご自身の考えをご自身の言葉で語っていただく以外に推測するすべはありません。これまでのところ、ABOFANさんはご自身の支持される「能見説」について、説明すらできないということかと思います。
さらに最近のコメントでは
(2)思い込みによって血液型ステレオタイプ通りの性格が現れる
という主張になっており、(1)との関連はさらに不明確となっています。
ポイントはABOFANさんが、ご自身の考えをまったく明確にされないことにあり、それが続く限り、議論は始まらないということです
ABOFANさんには、いくつか質問を差し上げていますので、当該エントリーにて回答がいただけるのでしょう。それまでは議論は始まっていません
ちなみに当該エントリーは
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1230790335
また、血液型についての長い長い経緯は
の「血液型と性格」「血液型と性格2」「血液型と性格3」で読めます
市民科学研究室のメールマガジンで知りました。
サステイナビリティ学研究機構から「地球温暖化懐疑論批判」が出版され、PDFで全文ダウンロードできます
http://www.ir3s.u-tokyo.ac.jp/sosho
「地球温暖化懐疑論批判」(IR3S/TIGS叢書No.1)
著者: 明日香壽川 河宮未知生 高橋潔 吉村純 江守正多 伊勢武史 増田耕一 野沢徹 川村賢二 山本政一郎
「本稿の目的」から引用しておきます
.......................
地球温暖化問題(以下では温暖化問題)に関しては、多くの不確実性が残っている。しかし、温暖化の人為的要因や対策の必要性に関して、これまでの知見や実状を無視するかのような議論も散見される。したがって、様々な論点を整理し、新たな知見や現在の状況などを紹介することによって、温暖化問題に関する建設的な議論を推進することの重要性は高いと思われる
........................
さらに、懐疑論の特徴を列挙したのち
........................
このような議論の多くは、これまでの科学の蓄積を無視しており、しばしば独断的な結論に読者を導いている。温暖化のリスクが増大している状況下で、このような議論が社会に広まることを科学者としては看過できない。したがって、私たちは懐疑論に対する具体的な反論をとおして、最新の科学的知見に関する情報発信を行うと同時に、地球温暖化問題の重要性に関する認識の喚起をうながしたいと考える。
........................
と書かれています。
僕はまだダウンロードしたばかりで、中身を読んでないのですが、懐疑論の論点をひとつひとつ取り上げて、反論していく形式になっているようです。
温暖化問題の科学の現状を知る上でも便利な文書かもしれません。
The Ground Truth (John Farmer) を読みました。
この本が出たときに、中身を読まずに紹介記事だけで判断して、「Commission reportは否定された」と言い出した陰謀論者が何人もいたようですが、Publishers weeklyの書評さえ見ていれば、そんな本ではないことくらい自明だったはずです。
民主党の藤田議員もそういう勇み足をされたのではなかったかと記憶します。
何度も書きますが、現物を読まなくてもPublishers weeklyの書評だけで充分に判断できたことです。陰謀論者は書評ですら「読みたいものしか読まない」のではないでしょうか。書評の読み比べくらいすればよかったのではないかと思います。
陰謀論者が誤解した理由は、序文にも紹介記事にも911についての"official version"はまったくのでたらめだ、と書いてあったからでしょう。中身を読まないから"official version"とはCommission reportのことだと思い込んでしまったわけです。しかし、考えてみると、Commissionは独立調査委員会なのでofficial versionじゃないんですよ。少なくともFarmerの記述のしかたからすると、彼自身の意識ではそういうことのようです。
この本で、official versionとして徹底的に否定されているのは、911発生直後からウォルフォウィッツ・マイヤース・チェイニー・ラムズフェルドなどといった政府高官によって、議会やメディアなどに流された「911に際しての政府機関の対応」のことです。彼らの話は、政府機関は911に的確かつ効果的に対応した(にもかかわらず、4機のハイジャックは成功した)ということでした。メディアを通じてそういう話が流布され、アメリカ国民はこれを信じ込まされたが、実は全然違っていたというわけです
独立調査委員会の調査過程で、彼らの主張は矛盾だらけで、事実上でたらめであることが明らかになります。特にAA77便とUA93便について、FAAとNORADのあいだで情報交換がなされず、NORADはまったく見当違いのスクランブルをしていたことがわかります。official versionではFAAとNORADが情報交換をして、NORADは的確にスクランブルを発動し、大統領は必要とあれば旅客機を撃墜してよいという許可を出していたことになっています。ところが、現実にはNORADのスクランブルはまったく見当違いで、UA93のハイジャックは墜落後まで知らされず、パイロットは撃墜許可の指示を受けていませんでした。official versionが嘘だらけだ、というのはそういうことです。
お気づきでしょうが、そういうことはすべてCommission Reportに書かれています。だって、その調査過程で明らかになったことなのだから。
Commission reportの時点では、多くの通信記録が機密扱いになっていて、通信の断片しか公開されなかったのですが、それが機密解除になったので、通信記録をふんだんに引用してCommission Reportに描かれた時系列をさらに詳細に追ったのが本書です。
序文に、
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The account of the nation's response to the 9/11 attacks set forth in "The 9/11 Commission Report" is accurate, and true
.................
と書かれているのは、まさに文字通りで、Commission Reportは事実を正確に伝えているのです。
通信記録の断片しか公開されず欠落のあった時系列が、新しい通信記録で補われて、一貫した時系列として提示されています。それによって、Commission reportを補強するのが本書です。
最大のポイントは、FarmerがFAAとNORADは都合の悪い事実について「口裏を合わせて意図的な隠蔽を図った」と推測していることです。
実は、機密解除になった音声記録に基づいてDOTとDODのinspector generalが調査した結果の報告書が出たのですが、彼らは意図的な隠蔽ではなく「単なる間違い」だったと結論づけています。この本はそれに対する反論なのですね。
というわけで、The Ground TruthはCommission Reportを否定するどころか、新証拠をもとにCommission Reportを補強するものであるということです。
Commission Reportには無理があると思うかたには一読をお勧めします。
あ、英語がすごく読みやすいので、英語の勉強にもお勧めしますよ
すでに他のエントリーでも取り上げていますが、『倒壊する巨塔』は、ビン・ラディンがアルカイダを組織してテロを実行するにいたるまでの過程と9.11の進行、特にアメリカ政府の情報機関がどのように行動したかを綿密な取材に基づいて書いた大作にして労作です。
「公式報告」ではないジャーナリストの視点から書かれたものなので、公式報告嫌いのかたにもお勧めします。というか、そういうかたこそぜひ一読を。
なんというか、ジャーナリストを名乗って陰謀論の本を書いている何人かの日本の人たちとは、「取材」というもののレベルが違うように思いますが、いかがでしょう。
その『倒壊する巨塔』はJohn Farmerの"The Ground Truth"でもOutstandingと評価されています。
というわけで、本題の"The Ground Truth"。
民主党・藤田幸久議員のブログで「911公式報告書草稿責任者による内部告発 」「911委員会による正式な説明が偽りの証言と文書に基づいており、ほとんど偽りであると断言しています」と紹介されている(一部で)話題の本です。
http://www.election.ne.jp/10870/80309.html
藤田議員は「現在、911事件に関する唯一の「公式の」報告書であるものがまったく偽りであるならば」と書いていますが、"The Ground Truth"はそういう本ではないようです。Introductionには
.........
The account of the nation's response to the 9/11 attacks set forth in "The 9/11 Commission Report" is accurate, and true, ...
........
と書かれています。
陰謀論の人が好んで引用する「公式報告は嘘」というくだりは
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In the course of our investigation into the national response to the attacks, the 9/11 Commission staff discovered that the official version of what had occureed the morning -- that is, what government and military officials had told Congress, the Commission, the meia, and the public about who knew what when -- was almost entirely, and inexplicably, untrue.
........
ですね。
Introductionを読む限り、政府機関がCommissionに対して語らなかった真実というのは結局
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(1)there was no connection or collaboration between Washington and the ground-level commanders, as a result of which (2) our national decision-makers in Washington -- or, in the case of President Bush, in the air -- were irrelevant to how we were defended during that critical time period.
........
とまとめられるようです。つまり、政府機関は9/11に対してefficientかつeffectiveに動いたかのように取り繕ったが、実態は全然efficientではなく、まったく連携がとれていなかった、ということでしょう。それをFarmerは「官僚機構の問題」としており、ハリケーン・カトリーナの際も911の教訓はまったく活きていなかったと非難します。
要するに、9/11に際しての政府機関の動きは、Commission Reportに書かれたものよりはるかにひどかった、ということやね。
本が届いたばかりで、中身はこれから読むのですが、趣旨はIntroductionのとおりだと思うので、とりあえずエントリーを作っておくことにしました。
ポイントは、Farmerの本を読んだって、陰謀論に有利なことは書かれていない、ということです。なぜなら、Farmerは「政府機関がつじつまの合わないことを言うから陰謀論が沸いて出たんだ」と陰謀論を否定しているからです。
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Because the government's story didn't make sense, it raised as many questions as it answered, thus fueling conspiracy theories that persist regarding 9/11.
.....................
そういう意味では、藤田議員がこの本を(中身を読まずに)大きく取り上げたのは、いいことかもしれません。
ちなみにFarmerはSenior counsel to the 9/11 Commissionだから、委員会メンバーじゃなくて法律顧問ということでいいのかな? reportのcommission staff一覧ではSenior counsel & Team leaderとなっているので、顧問団のリーダーでしょうか。
藤田議員が言うような「911公式報告書草稿責任者」なのかどうかはわかりません。少なくともIntroductionには、
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The 9/11 Commission Report, which I assisted in writing, recounts accurately the events as we were able to reconstruct them;
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と書かれているので、草稿責任者ではないように思いますが・・・
助産院だからどうこうということはないし、きちんとやっておられる助産院が多いのだろうとは思うのですが、どうもいわゆる「自然なお産」志向と関係してか、助産院とホメオパシーやらなんやらとの親和性が問題になっています。
すでにいくつかのエントリーでこの問題が挙がっています。
特に
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1241919950#CID1254796817
でTakuさんからご紹介いただいた日本助産師会への問い合わせに対する回答というのが、あまりにもまずいと思うので、エントリーを分けることにしました。
以下にTakuさんのコメントから転載します
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----日本助産師会からの回答----
平成21年5月15日
社団法人 日本助産師会
安全対策室長 ○○○○
ホメオパシーに関するお問い合わせへの回答
平成21年4月10日付のメールでお問い合わせいただきました上記の件に関して、
回答させていただきます。
記
1.ホメオパシーに関する見解
ホメオパシーは今から200年前にドイツの医師ハーネマンが確立した療法で、その起源は古代ギリシャのヒポクラテスまで遡るといます。代替医療の一つである。イギリスでは療法そのものが、国民医療保険の対象になっており、英国王室の主治医は150年間、ホメオパシーの医師が勤めていると言われている。
我が国の開業助産師の中には、ホメオパシー療法の認定の施術者として、日本ホメオパシー医学協会にて認定された助産師がホメオパシー施術を実施しているときいている。認定を受けた者が対象者の妊産婦の同意を得て実施することは、問題がないと考える。
現在、わが国における開業助産師の業務は、保健師助産師看護師及び医療法に基づき、更に本会の「助産所業務ガイドライン」にのっとって実施している。ホメオパシー施術の適用もその業務の範疇は正常経過を辿る妊産婦であることは言うまでもない。
2.ホメオパシーを実施する助産所が児の予防接種を勧めないかどうかについて、数ヶ所の助産所に電話で確認したが、その事実はなかった。
今後、助産所において、そのような指導がなされていることが判明すれば、本会としては直接指導することや、中止するよう働きかける必要があると考えている。
.........................................
これはホメオパシーに対する認識が決定的に間違っていると思いますし、日本ホメオパシー医学協会の認定なんていうのはなんの意味もないわけです。
ホメオパシーが助産所業務の範囲であると組織として認めるというのは、とても容認できることではありません。
予防接種の件は、徹底してもらいたいものですが
もうひとつ(ほかにもいろいろある中で)、K2シロップの代わりにレメディを飲ませる助産師の話もありました。
これもまたとんでもない話です。
人命に関わることなのに、なぜこれほど安易にこのようなことができるのか。
ほかにもいろいろあるようで、まずいですよ。いや、実際、ものによっては「幼児虐待」に該当するのではないでしょうか。
10/10に掲題のイベントが行なわれたので、1500円払って覗いてきました。
黙っていようかとも思ったのですが、最後にいくつか発言してきました。
ただし、きくちゆみ氏はさすがに百戦錬磨ですし、僕も陰謀論の細かいことは忘れていたので、効果的な発言はまったくできなかったと思います。
詳細はまたのちほど追記します。
そうそう、名乗ったところ、「一面識もない人の悪口を書くような人は信用できない」と言われたのですが、あちらはジャーナリストを名乗って不特定多数を相手に文章を書き、講演をしているのですから、一面識もない人から悪口を書かれる覚悟くらいしているのが当然です。読者のほとんどは一面識もないはずです。不特定多数を相手にしている以上、一面識もない人に褒められたり貶されたりするのです。「ジャーナリストとしての発言や書いたものに対して悪口を書いているのである」と反論したら、「ジャーナリストとして、発言には責任を持つ」という回答でした。それなら、もちろん一面識もない人に悪口を書かれるくらい当然だと思わなくてはなりません。
そういうたぐいの表現で聴衆の共感を得ようとするのは、ジャーナリストを名乗るもののやることではありません。たとえば、彼女がばりばりのニューエイジャーで、チャネリングを信じていることは、ご本人が書いておられることを読めば明らかです。そして、これはジャーナリストとしての資質に疑問を抱かせるに充分な事情ですから、それについて僕なら「こんな人の言うことを真に受けてはならない」と書きます。
[どうでもいい追記]
彼女は「ひどいことを書かれた」と言ったのだったかもしれません。まあ、同じですけど。
その例として「アイドルみたい、と書かれた」ことを挙げられたのを思い出しました。これは、なぜばりばりのニューエイジャーであるきくちゆみが一定の支持を受けるのかについての考察から出てきたものでした。あるジャーナリストがとんでもないことを言うにもかかわらず支持される理由の考察ですから、たいしてひどくないね。不特定多数を相手にしている人なんだから。
[本題の追記 10/13 2:30]
長くなるので、少しずつ追記します。エントリーを分けるかどうか、悩み中ですが、コメント欄が錯綜するから、わけないほうがいいかと。
聴衆は50人定員のところにたぶん最終的に30人くらいですか。せっかくのきくちゆみトークライブにしては、ちょっと少ない感じ。
最初は、なぜグローバル・ピース・キャンペーンを始めたかとか、そういう自分語りから。もちろん、アメリカがイラクに仕掛けた戦争に理はないと思うし、日本の対米協力にもいろいろ問題があるということは多くの人が同意するところでしょうが、そのことと陰謀論とを一緒にしてはいけないのですよ。でも、それを一緒にするところがこの手の話のポイント。新聞広告のための1500万円が短期間で集まったとか、おもしろいことはおもしろい。収支報告があったのかどうかは不明。
続いて、なぜ陰謀論にかかわり始めたかについて、「ボーイングを捜せ」を見て衝撃を受けたという話。ヴォンクライストがなぜ「ボーイングを捜せ」を作ったかという話に続いて、
「ボーイングを捜せ」日本語版の10分間ダイジェストを上映。これは
で見られるやつと同じです。
見てもらえばわかりますが、ダイジェストの中で提出されている疑問は
..........................................
(1)ペンタゴンに開いた穴が19.5mしかない。
(2)ペンタゴンには熱による被害が見られず、コンピュータもそのまま。
(3)監視カメラの映像は日付が間違っているし、757は写っていない
(4)ペンタゴン前に機体の残骸はない
(5)サウスタワーに衝突した飛行機は窓がなく、民間航空機に見えない
(6)サウスタワーに衝突した飛行機の下部に何かが取り付けられていて、飛行機が衝突する前に閃光が見られる
(7)ビルで爆発があったという証言がたくさんある
..........................................
といったところでしょうか。
もちろん日本語版なので、原文がどう言っているかは聞き取れません。ペンタゴンの壁に開いた「クレーター」をそのまま「クレーター」と訳しているので、日本人なら壁の穴じゃなくて地面にあいた穴のことだと思うんじゃないですかね。「クレーターなんかない」って言われたら、地面を見て「なるほど」と思っちゃいそうですが、この点特に注釈もなし。
面白いのは、上映中にゆみ氏が二箇所訂正したことです。ひとつはペンタゴンの映像とナレーションでフロアの階数がずれていること、もうひとつは円形の穴の開いた壁が突入箇所ではなくてその反対側に貫通してできた穴だということ。クレーターにも注釈すればいいのに。
もちろん、「ボーイングを捜せ」は徹底的に論破されているものなので、今さらこれを見せてどうするのかということですが、ゆみ氏によれば、何年も前のものなのでいくつかの訂正箇所はあるものの大筋で間違っていない、ということらしいです。
この段階で質問していいかどうか訊いたところ、全部終わってからにしてくれと言われたので、質問は保留。保留している間にいろんなことを忘れちゃいましたが。
事前に全編を見ていない聴衆にとっては、ここでは上にあげたような点が「疑問点」として提示されたことになります。
陰謀否定派から疑問への解答が出されていることなどは、まったく無視して、あたかもこれらが今もまったく未解決の疑問であるかのように伝えるわけで、これは聴衆に対する誠意を欠く態度でしょう。もちろん、当人が陰謀を信じているのはしかたないですが、仮にも「ジャーナリスト」を名乗るなら、聴衆に対して「さまざまな反論もあり、議論中」という程度のことは伝えてもばちは当たらんでしょう。
まだ詳細が決まっていなくて申し訳ないのですが、時間もあまりないので、予告しておきます。
今年の「ニセ科学フォーラム」は大阪で開催します。現時点での予定は
...............
日時 11/23(祝) (日時の時は未定ですが、午後なので13:00とかそういう感じ)
場所 大阪大学中之島センター(町の中がいいかなと)
実行委員会と阪大21世紀懐徳堂との共同開催(正式な形式はこれから)
...............
です。
この日程は田崎さんの都合がつかなくて残念なのですが、なにせみんな忙しく(学科主任だったり、学科主任だったり)、実行委員会が全員揃う日がないのです。田崎ファンのみなさん、すみません。
今回は、ゲスト講演者に阪大の藤田一郎さんをお招きして、『脳の迷信』について伺う予定です。
http://www2.bpe.es.osaka-u.ac.jp/ackamaracka/
また、天羽さんに、例のニセ科学訴訟の顛末についてお話いただく予定です。
ゲストをもうおひとりお招きできればと考えています。
詳細は決まり次第
論文と後期授業の準備とでなかなかブログにコメントをつけられず、すみません。
気になることはいろいろ起きているのですが、書くほど整理ができていません。
懸案事項山積なので、なんとかします。
「ニセ科学フォーラム」はたぶん11月に大阪でやります。