とりあえず、プラセボというエントリーを作っておきます
「予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える」
岩田健太郎著(光文社新書)
タイトル通りの本です。ワクチンとは何かとか、予防接種の意味とか、日本と外国とで予防接種の現状はどう違うかとか、ゼロリスク幻想とか、そういう話がきちんと書かれています。
マスコミの医療報道への痛烈な批判も書かれています
読みやすいし、一貫した姿勢で書かれたよい本だと思いますので、ぜひ一読を
あとで追記します
すでに各所で話題ですが、MMRワクチンで自閉症になるという捏造論文の顛末がBMJに出ています
http://www.bmj.com/content/342/bmj.c5347
元の論文は1998年にLancetに発表され、2010年にようやく取り下げられました。
原論文と上のBMJの記事に基づいた詳しい解説が、「Warblerの日記」に書かれています。ぜひご一読ください。
http://d.hatena.ne.jp/warbler/20110111/1294727614
「自閉症になる」という研究報告は捏造だったわけですが、いったん広まってしまった「ワクチンへの恐怖」は、捏造が明らかになってもそう簡単には収まらないかもしれません。
あとで追記します
いや、論争のようなものはなかったんですが。
ご存知のかたが多いでしょうが、朝日新聞社WEBRONZA
内のGlobal Pressというカテゴリーに12/13付けで「『牛にもホメオパシー』〜本場スイスのホメオパシー療法の現在」(岩澤里美)という記事が掲載されて、主としてネット上で物議を醸しました。
これについて、既に12/28には同サイトのWEBRONZA+の中で久保田裕氏(同じ朝日ですが、ホメオパシー問題を追っていた側)が論評を書かれ、同時に、ニコニコ生中継で行われたホメオパシーについての議論が同じWEBRONZA+の一記事として掲載されています。ただ、それではまだ若干の問題があると考えて、僕自身のちょっとした見解を同じWEBRONZA(とシノドス・ジャーナル)に書かせてもらいました
http://astand.asahi.com/magazine/wrscience/special/2010123000006.html
書きたいことはだいたいそこに書いたのでご覧ください。
ウェブといえども雑誌と同様に編集部があるわけですから、記事掲載の最終責任は編集部にあります。掲載前に著者と少し議論しておけばよかったのではないかと思います