200604のブログ

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2006/04/23 Professor Libbrecht
2006/04/20 毎日新聞:ニセ科学の罪
2006/04/18 マイナスイオンの「未科学性」
2006/04/18 週刊文春: ミヤザキ学習帳
2006/04/10 サイエンス・フィクション
2006/04/10 つながっている
2006/04/03 物理学会スライド
2006/04/02 関連はあるといえばあり、ないといえばない

2006/04/23 Professor Libbrecht

カテゴリー: ニセ科学,水からの伝言

ながぴいさんからのニュースを独立した記事にしておきます

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ニュースです!

Libbrecht先生のサイトが更新されてるので見てみると、

「The Hidden Messages in Water」に対する批判ページが載ってます!

http://www.its.caltech.edu/~atomic/snowcrystals/myths/myths.htm

ここは日米協調して「水伝批判」をしてみては?!

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Libbrecht先生のページにGo!。結論は端的に最後のパラグラフに

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I know one thing for sure, however. If Mr. Emoto's work were correct, it would immediately be worthy of a Nobel Prize. (And I should point out that not only is a Nobel Prize a great honor, it includes a cash prize of several million dollars!) But the work is not correct, and to date it has not attracted even the slightest scientific attention. It's simply another example (there are so many out there!) of New-Age nonsense trying to disguise itself as science.

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2006/04/20 毎日新聞:ニセ科学の罪

カテゴリー: ニセ科学

毎日新聞に「ニセ科学の罪」と題する元村有希子さん(科学環境部)の署名記事が掲載されていました↓

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060412k0000m070171000c.html

「理系白書ブログ」↓のかたで、新聞にシンポジウムの記事も書いてくださいました。

http://spaces.msn.com/rikei/


2006/04/18 マイナスイオンの「未科学性」

カテゴリー: ニセ科学,マイナスイオン

高知大学名誉教授の小川俊雄氏はもともと大気電気学の専門家ですが、それが高じて今はマイナスイオン推進派。堀口昇などとも連名の論文(?)があったりするようです。おそらくマイナスイオン業界では数少ない大気イオンのプロでしょう。

2003年に日本大気電気学会が出した「大気電気学概論」でも大気イオンの章の一部を担当しています。その中にマイナスイオン関連の記述を見つけたので、引用しておきます

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マイナスイオンは健康によく、プラスイオンは健康によくないという言い伝えは、20世紀初めごろから今日までずっと続いている。このように長い年月にわたって言い伝えられていることにはなにかしら真実がある。そうでなければ1世紀も続かないだろう。今日の日本のように安定した社会では健康指向が強く、いろいろな商品にマイナスイオンの健康効果がうたわれている。

一方、大気イオンの質量分析結果からマイナスイオンの物質は硝酸であり、プラスイオンの物質はアンモニアであることがわかってきた

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(ちょっととんで)

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このように硝酸は農業に大量に使われ、硝酸イオンは環境汚染の指標になっている。このようなマイナスイオンが本当に健康によいのか、またどうしてよいのか。プラスイオンはほんとうに健康に悪いのか、またどうして悪いのかが解決すべき問題となっている

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だそうです。このあとは「マイナスイオン医学会誌」のデータが引用されるのですが・・・

「いろいろな商品に健康効果がうたわれている」というのに「解決すべき問題」とか呑気なことを言ってていいのかなあ。たぶん、研究者としてはまじめなかたなのだろうなあと思うのだけど、いいか悪いかわからないものが「健康効果をうたう」ことの是非くらいは考えていただいてもよかったのではないでしょうか


2006/04/18 週刊文春: ミヤザキ学習帳

カテゴリー: ニセ科学

「週刊文春」の書評欄に「ミヤザキ学習帳」(宮崎哲弥)という連載コラムがあり、今出てる号では「ニセ科学批判系」の本を特集しています。話の枕が物理学会のシンポジウム。意外なところで、取り上げられるものです。

 

産経新聞4/8では呉智英が「ちくま」の記事を取り上げています。「私が不思議に思うのは、保守系のジャーナリズムがこうしたオカルト教育・オカルト分科に寛容であり、むしろしばしばそれを助長していることである」と明らかに産経新聞そのものを含めて批判しているのが面白い。


2006/04/10 サイエンス・フィクション

カテゴリー: 教育

今年も少人数ゼミ「サイエンス・フィクション」を開講します。一年生の受講希望は出そろいましたが、単位はいらないが参加したいというかたは歓迎。今年も何度か講演会をやりたいなと考えています。5/22は四方哲也さんをお招きします。


2006/04/10 つながっている

カテゴリー: ニセ科学

マイナスイオンでおなじみの菅原明子氏が書いている「サイエンス・エッセイ」を眺めていたら、「波動水の結晶」についての記述があった↓

http://www.suga.gr.jp/haru/diary/words/41.html

しかし、「サイエンス・エッセイ」らしいのに、読んでいると頭がくらくらしてくるのはなぜ・・・いや、もちろん書いてあることがでたらめだからですが。

 

「小さなクラスターで回転の早い水は六角形をしており、それらの六角形型の水というのは回転速度があるために活力のある水と一部では言われています」は知りませんでした。そうか、回転だったのか。"一部では言われている"って、便利な言い回しですね。憶えておこう


2006/04/03 物理学会スライド

カテゴリー: ニセ科学

「ニセ科学入門」のスライド(という表現も古いね)をPDFにして公開しました。

http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/nisekagaku

に置いてあります。

いらん摩擦を避けるために一部の画像を削除してありますが、文章は全部残してあるので。

田崎さんと天羽さんの講演資料も公開されています。すべては↓から

http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/events/JPSsympo0306.html


2006/04/02 関連はあるといえばあり、ないといえばない

カテゴリー: ニセ科学

新聞を見て、ちょっと驚いた。

実は、個人的な趣味ページ(大学のサーバーには置いていないし、大学のウェブサイトからはリンクもしていないので、念のため)に書いていた日記に以下のように書いたことがある。2004/8/10の日記

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 研究会で澤口俊之氏の講演を聴いた。脳の進化に関する話はおもろかった(いろいろ問題はあるらしいが)が、話は最後にIQgなど少々怪しい香りを漂わせて終了。テレビの「脳力探険クイズ!ホムクル」で血液型と性格の関連についてコメントしていた内容を確認すべく、休憩時間に話を伺った。結論から言うと「私は見た」でしかないのだった。テレビで仄めかしていた「血液型と性格が関連ありという研究結果」など、事実上ないのだ。血液型と病気の関連や血液型とドーパミンの関連などは挙げられたが、それらすらきちんとした論文になっているかどうかは怪しい模様。よしんばなっていたとしても、その程度では血液型と「性格」の関連を立証したことにはならない。

 念のため確認しておこう。血液型と脳内物質の関連が認められたとしても、それは「性格と関連づけるミクロなメカニズムでありうる」ということに過ぎない。血液型が性格というマクロな現象と実際に観測可能なほど強い関連を持つかどうかは、性格そのものを観測しない限り言えない。そして、それは既に心理学の分野で行なわれており、関連は否定されているのである。

 澤口氏が「脳科学者」としてテレビで語っていることは、結局はその程度のことだった。科学者としてはやはり軽率と言うべきであろう。残念

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それ以来、澤口氏は僕の中で「研究業績はさておき、科学者としてだめじゃん」のカテゴリーに分類されていたのだが・・・スキャンダルですか、そうですか・・・