プログラミング言語参考書アンケート結果
第3回のレポートと同時に提出してもらったアンケート結果です。
回答のなかった人が多かったのは残念。
以下に、アンケート回答をコメント付(ただし、匿名)で掲載します。
複数の人が挙げた本については、コメントに番号を振りました。それ以外は一人のコメントです。なお、コメントは適宜編集してあります。コメントのないものもあります
ちなみに、私自身はC言語を「プログラム言語C」(カーニハン&リッチー)の第一版で勉強しましたが、初心者にお勧めの本だというわけではありません。単に当時はC言語の本があまりなかっただけです。
経験者が初心者に勧める参考書
- 改訂新C言語入門(シニア編、林晴比古著、SOFT BANK)
- ビギナー編と合わせて読むとC言語について、大まかなことはわかった気になります
-
私はプログラミング暦がかれこれ12年(その内ブランクが6,7年くらい)で、C言語を始
めたのはだいたい大学入学前後なので
約3年になる。それまでBASIC、Visual Basic 、Java、を多少かじったが、どれも結
局中途半端な初心者のままで興味を失った。
というのも、BASICは自由度が低い上ハード依存性が高すぎること、Visual Basicは
マニュアルが ”体当たりプログラミング”
方式だったこと、Javaは当時C++使い用の本しかなかったことによる。Cはポインタの
関係で難しいという評判を聞いていたので
それまで敬遠していたのだが、林 晴比古さんの本のおかげで今に至る。
もともと林 晴比古さんの本を知ったのは確か友人の持っていたHTML入門からだった
と思うが、この著者の本全体に共通
していることとして、基本をしっかり抑えて順を追った解説をしていることが挙げら
れる。初心者向けの本というと、ともすれば
前述の "体当たりプログラミング" 的な方向に走りがちな本が多い中、この本は原
理原則を丁寧に1つずつ示している上、
サンプルプログラムもむやみに予備知識を必要としない(他のページを参照しなくて
よい)シンプルなものが多く読みやすい。
理学部生であれば、 "とりあえずプログラムを書いてみよう" というよりも根底に
ある論理構造を理解したほうが、回り道の
ようでも結局早いのではないだろうか。また、特筆すべきは、この著者の書いている
シリーズは紙面のレイアウトが非常に
読みやすい(人によるかもしれないが)ことだ。プログラムのコードに関しても、記述
の自由度が高いC言語では
あるが、標準的な表記に終始している。読みやすいコードの記述は自分以外読まない
ものであってもデバッグのときに
は重要であり、初めのうちから身に着けておいた方がよいと思う。
C言語以外でも林 晴比古さんのシリーズはC++、Visual C++、Visual Basic、Java等
があり(Fortranはないが)、いずれも読み
やすい。
ところで、このシリーズにはビギナー編やスーパービギナー編もあるのにどうしてシ
ニア編がお勧めなのかということについて
書かなければならないが、その理由は内容の重複にある。要するに、シニア編とは言
いつつも内容は完全に他のものを
カバーしており、ビギナー編をマスターしてからシニア編を読もうとすると無駄が多
いということである。シニア編でもある程度の
論理的思考能力を持った人ならば全く問題のない難易度なので心配は要らない。値段
も600円くらい高いだけ。
プログラミングの入門書は内容を暗記する種類のものではなく、一回通して読んだあ
とは必要に応じて参照することに
なるので、リファレンス用にもある程度使えるシニア編のほうが結局役に立つ。
欠点を挙げるとするならば、サンプルコードがどれもシンプルすぎてとりあえず書い
てみようという気にはならないという点。
明確な目的意識無しに読むと、ただ読んだだけで自分でコードを書かないために内容
が身につかないという恐れがある。
その意味では、C言語と戯れたい人にはビギナー編のほうがいいかもしれない。
スーパービギナー編はお金の無駄なので絶対に買ってはいけない。
とにかくプログラミングに関しては林 晴比古さんは私の大恩人なので薦めるならば
この本しかない。
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C言語スタートブック(高田美樹、技術評論社)
初めてC言語を勉強する人向けの本(コンパイラLSI-C付き)。
全体的に簡単に書いてあるし、問題を解きながら
進めていくので分かりやすかったです。ただし、
細かいところなんかは不正確です。でも、最初は
これくらいでいいと思います。3年くらい前の本
なので最近の本の方がいいような気もします。
(プログラムについて初めて勉強した本です)
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Cプログラミング専門課程(藤原博文、技術評論社)
一通りC言語の文法を覚えて次のレベルに
進みたいときに役立った本。内容は多次元配列,
メモリ操作,ポインタ,関数ポインタ,マクロ,
ヘッダファイル,構造体などなど。
他の本じゃほとんど触れていないような、
かゆい所に手が届く本。 生協にもおいてあったし、
実用に耐えるプログラミングがしたいならおすすめです。
(著者の性格がよく分かる本です。
著者ホームページ http://www.pro.or.jp/~fuji/)
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C言語によるアルゴリズム辞典(奥村晴彦、技術評論社)
アルゴリズムの本。1冊くらいあるといろいろと役に立つ
と思って買った本です。この手の本はプログラムに触る
機会がある人ならこの本と言わず、1冊くらい手元にあると
便利です。レポート問題でもちょくちょく役に立ちます。
(レポートでは、LU分解とか多倍長演算とかで活躍しました。)
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C言語プログラミングレッスン 入門編(結城 浩、ソフトバンク)
超初心者の為に大変丁寧に解説してあります。
例えば、for文の説明では、スローモーションと銘打って順番に、どういう処理が成
されるかを解説しています。
初心者が使ってみた本
- 改訂C言語入門(ビギナー編、林晴比古著、SOFT BANK)
- 入門C言語(三田典玄著、オーム社)
- C言語プログラミング(ダイテル&ダイテル)
よいプログラミングの書き方やよくあるプログラミングエラーなど、ちょっとしたアドバイスが本の端々に書かれているところが、気にいっている
- C言語スタートブック(基礎Cのエッセンス) (高田美樹、技術評論社、1980円)
感想:わりと分かりやすいです。C言語の仕組みを知らない
初心者のために図なども使って丁寧に解説してあります。
プログラムの全文も各問いごとについています。
コンパイラのCD-ROM(lsi c-86 Ver3.3 試食版)がおまけについて
います。
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c言語プログラミング初歩の初歩(西村宏光、技術評論社)
イラストいりで色あいも見やすく、わかりやすいです
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はじめてのC (椋田 寛、技術評論社)
はじめてと書いてあったので買いました。しっかりと初心者向けに書いてあると
思います。
数値計算について、もう少し多く書いてあるとうれしかったです。
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ザ・FORTRAN77(戸川隼人著、サイエンス社)
- とても分かりやすく、読みやすい。初心者向けの良本だと思う
- いろいろながめた中で一番理解しやすかった(内容も薄いけど)
- 今まで使用してみた感想としては、初心者用に作られたもので薄めの本なので
とっつきやすいが、それ故にあまり丁寧でない部分もあり、周囲の人に聞きなが
ら行っているという現状である。
-
FORTRAN77入門(浦昭二著、培風館)
内容は豊富だが、初心者には難しい。文字が詰まっていて、少し読みにくい気がする。
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Fortran90入門〜基礎から再帰手続まで〜(新井親夫、森北出版 1998)
という本です。なぜ90の本を買ってしまったのかは良く覚えていませんが、プログラ
ム例も多く、
説明は結構分かりやすいと思います。
その他の言語
- 新装版 プログラミング講義 C++ (柴田 望洋、ソフトバンクパブリッシング、2600円)
みやすく書かれているのでわかりやすかったが
まったくの初心者には少し難しいと思う。
- プログラミング言語 C++ 第3版 (Bjarne Stroustrup、アスキー、 7000円)
初心者には難しすぎる、というかプロ向けだと思う。高い。
辞書代わりに細かいところを調べるのに向いていると思う。
- Java言語プログラミングレッスン上巻 (結城 浩、ソフトバンクパブリッシング、 2400円)
丁寧に解説してあり、プログラミング初心者にも安心して勧められる。
下巻はオブジェクト指向の話になってくるので、初心者は上巻だけで良いと思う。