でたらめ

菊池誠

 「でたらめ」の話をしよう。でたらめをひとことで言うと、規則がないこと、あるいは規則がないとしか思えないこと、とでもなるだろうか。考えてみると、世の中には、規則がなくて単にでたらめなだけとしか思えないことがいくらでもある。逆に、でたらめとしか思えないのに実は規則に従っているような現象もある。今回はそんなでたらめについて、なんとなくでたらめに考えてみたい。

 さて、でたらめの話題といえば、なんといってもこれだ。 コイン投げからはじめよう。ご存知のとおり、コインを投げたときに裏が出るか表が出るかは半々の確率である。もちろん、極端に表と裏の材質が違うとか片側がでっぱっているとかそういう変な事情があれば別だけど、そんなことでもない限り、コインの裏表は確率1/2で 偶然に決まる典型的な「でたらめ」現象だ(というより、ここではこういうものを「でたらめ」と呼ぶことにしたのである)。

 そこで、でたらめというのがどういうものか見ようじゃないかと思って、実際にコインを投げてみると、例えば図のような結果が得られる。

これは
コインを1000回投げて、表が出たか裏が出たかをそれぞれ黒と白で表したものだ。この結果を眺めながら、話を進めるのだけど、あんまり関係ないふたつの話の流れがあるので、ここでわけようと思う。カオスとかトランプとかそういう話(一見、脈絡ないですけど)は こちらへ進んでください


 コイン投げを検討する前に、ひとつクイズをしてみたい。でたらめさの度合を見分ける問題である。ふたつの図を用意した。

これはどちらも乱数を使って0から1までの数字をふたつずつ作り、それを縦横の座標と思って平面上に点をうったものだ。両方とも百個の点をうった。実はこのふたつでは乱数の使いかたに違いがある。その結果として、点の分布の様子が多少違っているのがわかるだろうか。そこで問題は、「どちらの点のうちかたが、よりでたらめか?」である。あるいは、こういう問題と思ってもいい。「紙の上に雨粒が落ちてきたとすると、ちょうど百粒になったとき、しみの分布はどちらの絵に近いだろうか?」
ふたつの図をよく見比べてから
答を見よう

 さて、クイズの結果はいかがだっただろうか。 間違えたかたが多かったのではないだろうかと推察するのだけど。というのも、試しに同じ問題を研究室の大学院生数人に出題してみたところ、みごとに全員がひっかかったからだ。どうやら、一見して均一に見えるほうを、よりでたらめと感じる人が多いようである。だけど、点の数が100個程度では、でたらめだからこそ、むしろ点の分布にむらができる。大きな隙間もできるし、点の密集した部分もできるのである。もちろん、さらにたくさんの点を打っていけば、やがては均一な分布になるのは言うまでもない。

 これを踏まえて、コイン投げに戻ろう。こちらは平面上の分布ではなく、時間に沿った分布を見ていることになるが、でたらめな並びという点では同じである。この場合も、でたらめだからこその特徴として、表裏の出現にむらがあるのがわかるだろう。たとえば、全体を見渡してみると、一番多いところでは表(黒)が10回連続で現れている。直感的には表が10回続けて出ることなどよほどのことがなければ起きないような気がするけれど、実は1000回もコインを投げれば、その中に一度くらい起きても不思議ではないのである。もちろん、1000回の全体で見れば、表と裏はほぼ半々の確率で出現している。

 これをギャンブルだと思ってみよう。コインの表裏を当てるゲームである。たとえば、 表が出るほうに賭け続けたとする。コインを投げるたびに勝ったり負けたりするのだけど、たまには10回くらい続けて勝つこともあるわけだ。そういうとき、我々は「ツキが回ってきた」とか「ゲーム流れに乗った」とか、その他もろもろのせりふを言ってしまうのである。しかし、ゲームを繰り返していれば、結局勝ち負けは半々になってしまう。でたらめだからこそ、勝ち続けもする。「ツキ」というのは、つまりそういうものだ。

 もしかしたら最初から10回続けて当たることもあるかもしれない。ギャンブルで初心者がいきなり勝ち続けることをビギナーズラックと呼ぶようだ。別にこれは不思議でもなんでもないし、ましてや超能力などではない。いきなり勝つ初心者もいれば、いきなり負け続ける初心者もいる。ゲームが公平である限り、初心者かどうかには関係ない話である。ただ、初心者は負けて当たり前という先入観があるために、いきなり勝ち続けたりすると目立つのだろう。

 さて、競馬ファンの友人がつけている記録によると、中央競馬で一年くらい馬券を買いつづけると、回収はおおむね賭け金の75%程度になるそうだ。中央競馬の場合、平均して売り上げの25%はJRAの収益として差し引かれてしまうので、まったくでたらめに賭けた時の回収率は75%と期待される。つまり、いろいろ考えて馬券を買っても何も考えずに買っても、一年も続けると回収率は同じ程度になってしまうらしい。 これが本当だとすると、競馬というのも、ほぼ確率だけで決まってしまうという、意外なほど公平なギャンブルになっているわけだ。もっとも、これはひとりの友人の記録を見ただけなので、どの程度普遍的と思っていいかどうかは、 今ひとつ自信がないのだけれど。


 というわけで、でたらめについてふたつばかりのことを考えてみた。本当は「でたらめ」というのは大変に奥の深い概念で、とても一度で書ききれるようなものじゃない。今回書いたのは、でたらめにまつわる話題の中からでたらめに選んだごくごく限られた話にすぎない。いずれまた、違う観点から「でたらめ」を扱ってみたいと思う。
最後にもう一度強調しておきたいのは、でたらめだからこそ「むら」ができるという点である。ギャンブルで言えば、
公平なゲームだからこそ、たまには勝ち続けることもあるし、もちろん負け続けることもある。

 経験的には、どうやら我々は本当の「でたらめ」よりもうちょっと均一に見えるものをでたらめと思う傾向があるようだ。そういう意味では、意図的にでたらめを作り出すのは難しい。紙の上にできるだけでたらめな並びになるように点を打ちなさい、と言われたら、普通は適度に均等に点を打とうとするんじゃないかと思う。ところが、それでは本当にでたらめとはちょっと違うのである。人間の思考は、あまり「でたらめ」向きにはできていないのかもしれない。


ここからは本文からリンクされたテキスト

 花粉症が始まってしまいました。これを書いている六月初めの時点で、体調は最悪。あれあれ、六月ならとっくにシーズンは終わったはず、とお思いかもしれないけど、終わったのは杉のシーズン。僕のはカモガヤなる植物の花粉で、五月末からがシーズンなのです。しかし、杉が終わってしまったおかげで、花粉症グッズもめっきりみかけなくなりました。今年の花粉症対策はなんとかいうお茶が流行だ、とかいう話もあったはずなのけど、そんなもの、もうどこにも売ってません。あのお茶はいずこへ。もっとも、この記事が掲載される頃には花粉症も終わってるはずなんですけどね。
というわけで、御感想・ご意見はkikuchi@phys.sci.osaka-u.ac.jpまたはNiftyserveのGBF01555までメールをください。
戻る
 学校でも、確率の問題といえば必ずコイン投げとサイコロが出てくるから、またか、と思うかもしれないけど、まあそう言わずにおつきあいください。
戻る
 もっとも、コインの運動はニュートン力学に支配されているのだから、投げ上げる瞬間にコインにどういう力が加わったかによって、表が出るか裏が出るかは完全に決まってしまう。そういう意味では、コインの裏表はでたらめに出るわけではない。とは言っても、投げ上げる瞬間のコインの位置や力の加わり具合について完全な情報を知るのは事実上不可能だし、ちょっとした条件の違いで裏表が変わってしまうから、力学にもとづいて結果を予測しろといわれてもそれは無理な相談だ。この場合、でたらめに見えるのは我々が無知なためだ、と言ってもいいだろう。
戻る
 ごめんなさい、実はいんちきをしました。コインを1000回投げたというのは嘘で、コンピュータで乱数を発生させて作ったシミュレーション結果です。
戻る
 さて、ここではでたらめなものから規則を作ることを試みようと思う。まず、コインの裏表だけでは二者択一であまりにも単純なので、コイン投げの結果を使ってもうちょっと複雑なものを作っておく。そのために、コイン投げの最初の10枚をとりだして、黒には1、白には0を割り当てる。すると、0と1が10個並ぶから、これを10桁の 二進数と思うことにする。これで数がひとつ決まる。10桁なので最小値が0、最大値が1023である。次にコインの2枚めから11枚めを取り出してきて同じように二進数だと思って数を決め、次は3枚目から12枚めという具合にひとつずつずらしながら数を決めていけば、991個の数が並んだ列ができる。それをグラフにしてみた。

でたらめに出たコインの裏表から作っただけに、当然でたらめなグラフになっている。コインの裏表だけを見ているよりは、だいぶ複雑な気がしないだろうか。
 ところがこれには規則が隠れているのである。この991個の数から今度は初めのふたつを取りだして、それが
平面上の座標を表しているとみなそう。次に2個めと3個めの数をまたひとつの座標だと思い、ひとつずつずらしながら座標を作っていく。そうやってできた座標にしたがって平面上に点を打つ。

つまりこれは、この数列の中のある数値が与えられたとき、次の数値がいくつになるのかを教えるグラフである。すると、おやおや、全部の点が
二本の直線上に収まってしまったじゃないか。まったく でたらめに作ったつもりの数字の列だったのに、実はこんな規則があったのだ。

 ところで、唐突だけど、トランプをシャッフルする方法をいくつご存じだろうか。シャッフルの方法が数ある中で、たぶん一番見栄えがするのはリッフルシャッフルだろう。この名前そのものには聞き覚えがなくても、カードの山を上下ふたつにわけて両手にそれぞれ持ち、拇の腹で押さえながらパラパラと落としてゆく方法、と言えば誰でも知っているんじゃないかと思う。こうすると左手からのカードの上に右手からのカード、その上にまた左手からのカードという具合に交互にカードが積み重なっていって、元とは違う順序でカードが並んだ山ができあがる。もっとも、僕なんぞは所詮素人だから、つい一度に何枚かまとめて落としてしまうものだけど、訓練をつめばカードを完璧にコントロールして左右から一枚ずつ交互に混ぜることもできるものらしい。これを完全なリッフルシャッフルとでも呼ぼう。
 カードをシャッフルする目的は、ゲームでいんちきができないように、カードの並び順をできるだけでたらめにすることにある。まさに、シャッフルは「でたらめ」の問題だ。そこで、このリッフルシャッフルを使ってどの程度カードの順番をでたらめにできるのか、調べてみたい。カードの扱いには熟達していると仮定して、左右にわけた山から一枚ずつ正確に交互に落として積み重ねるという場合を想定する。完全なリッフルシャッフルと言っても、上下にわけた山のどちらを先に落とすかによって二通りのやりかたができるのだが、なるべくでたらめにしたいので、元々は上にあったカードから先に落とすやりかたを採用する。ジョーカーは除いて52枚のカードで考えよう。

 横軸にカードの位置をとって、それが一度のシャッフルでどの位置へ移るかをグラフで表してみた。

なんだか見たようなグラフになってしまった。さきほどコイン投げから10桁の二進数を作ったときにできたグラフとよく似ているではないか。さっきのグラフが「でたらめ」から生み出されたものだったのだから、今の場合も「でたらめ」を期待してよさそうだ。では、これを何度も繰りかえすと、どの程度でたらめにカードを並べられるものだろうか。たとえば、シャッフル前の状態で下から2枚めの位置にあったカードに注目して、これがシャッフルを繰り返すにつれて、何枚めに移っていくかをグラフにしてみる。たしかに期待通り、でたらめな順序で位置が変わっていくように見える。

 では、シャッフルを繰り返せばカードはどんどんでたらめな順序になっていってくれるのか、というと実はそうではない。グラフには52回めのシャッフルまでプロットしてある。カードは52回めで元の位置へ戻って、そのあとは単に同じことの繰り返しになってしまうのである。ちゃんと検討してみると、すべてのカードが52回めで元の位置に戻ってくることがわかる。すべてのカードが元に戻るのだから、その時点でカードの順番は完全に初めの状態と同じである。つまり、シャッフルを52回繰り返すと、初めと同じ並びかたに戻ってしまう。52枚のカードをでたらめに並べようとすると10^67通り以上の並べかたがあるにもかかわらず、完全なリッフルシャッフルでは、そのうちの52通りしか作れないのである。

 では、その52通りのうちで一番でたらめに近いのはどれだろう。ちょうど真ん中の26回めだろうか。ところが26回のシャッフルで、カードがどの位置にあるかをプロットしたグラフを見ていただきたい。

これはなんと単に初めとはまったく逆に並べただけである。これではでたらめとは呼べない。とすれば、そのまた半分の13回めが一番でたらめと思うしかない。そこで13回めの位置をプロットしてみた。規則性があからさまだけどしょうがない。

これが完全なリッフルシャッフルで達成できる、一番でたらめな並べかたなのである。

 さきほど、完全なリッフルシャッフルには二通りありうると書いた。もうひとつのほう、つまり元々山の下半分にあったカードから先に落としはじめるやりかたも一応考えておこう。この場合、はじめに一番下にあったカードは当然シャッフル後も一番下にあるし、一番上にあったカードも位置を変えず一番上のままである。この二枚は何度シャッフルしようとも決して動くことはない。では、残りの50枚は50回のシャッフルで元に戻るのだろうか。ところが、実はたった8回のシャッフルで完全に元の順序に戻ってしまうのである。たとえば、このやりかたを採用したときに、下から2枚めのカードがシャッフルの回数とともに何枚めに移っていくかをグラフにしてみると、たしかに8回ごとに元に戻っている。

ほかの位置にあるカードについても同じように調べると、8回めにはすべて元と同じ位置にいることが確認できる。さらによく検討すると、18枚目と35枚目は特別な位置になっていることに気づく。この二枚のカードは一回シャッフルすると互いに位置がいれ替わって、もう一回シャッフルすればもとの位置に戻るのである。これはちょっとびっくりする結果なので、ひとつ本物のカードを手にとって試してみていただきたい。となれば、この二個所は
手品のタネに絶好だろう。この二通りのリッフルシャッフルは、目の前で行われても素人には違いがわからないと思う。でも、元の順序に戻るまでの様子はこれほど違うのである。

 実はここまでの話は、すべて二進ベルヌイシフトと呼ばれる操作に関係するものだった。ベルヌイシフトというのは、数を二倍して、もとの数の範囲におさまればそのまま二倍の値を返し、範囲をはみ出してしまったらはみ出したぶんの値を返すという操作である。コイン投げで作った10桁の二進数の例で言えば、値の範囲は1024未満だから、与えられた値を二倍して、1024以上になってしまったら1024を引けばよい。ただし、コインの場合との違いは、数が整数に限らないという点である。適当な初期値を与えて、この操作を繰りかえせば、得られた数字の列はカオスになることが知られている。実はコイン投げから作った10桁の二進数によるランダムな数列は、ベルヌイシフトが生み出すカオスそのものだったのである。「でたらめ」と「カオス」の関係の一例である。
戻る


 念のために二進数についても説明しておこう(ご存知のかたは、飛ばしてください)。二進数の各桁は下から順に、1,2,4,8,16,32,64,128,256,512,.....を表している(つまり、n番目の桁は2^(n-1)に対応する)。たとえば、1011という二進数を考えると、これは下の桁から順に1と2と8があって(その桁の値が1)、4はない(その桁の値が0)という意味なので、1+2+8=11となって十進数での11を表すことがわかる。コイン投げの例で最初の十個をならべると、1011001110だから、これは512+128+64+8+4+2=718を表す。
戻る
 ふたつの数のうちひとつめを横の座標、ふたつめを縦の座標と思う。つまり、縦横ともに長さが1023の正方形領域を考えるわけである。
戻る
 解像度の関係ではっきりとはわからないが、本当はそれぞれの線が二本ずつの平行線である。
戻る
 気づいたかたもおられると思うけれど、これには多少の詭弁が含まれている。10桁の二進数を作るときにコインの列からひとつずつずらしながら取ってきたのが、こんな規則性の出現した理由なのである。ひとつずつではなく10枚ずつずらして同じコインを二度は使わないようにすれば、当然なんの規則性も現れない。
 蛇足ながら、当然この話は10桁の二進数に限らない。コインを20個ずつとってきて20桁の二進数にしようが、もっと大きい桁の二進数にしようが、同じ規則性が見られる。一方、今のような規則性を避けたいと思えば、20桁の場合なら20枚ずつずらしていかなくてはならない。枚数が増えればそれだけ大きくずらさないと、なんらかの規則性が残るだろう。桁が増えるにつれて規則性から逃れにくくなるのである。
戻る
 といっても、これを使った手品があるのかどうか、僕は知らない。
戻る
 ふたつの図の違いがわかっただろうか。ランダムドットNo.1は、No.2に比べて点が均一に散らばっている。No.2では点のないわりあい広い空間があったり、点が狭い範囲にいくつも集まっている部分があったりするのに対して、No.1では特にそういう場所は見られない。では、より均一なNo.1のほうが、でたらめ度が高いのだろうか。

 No.2は0と1のあいだの乱数をふたつ発生して、それをそのまま座標としたものである。つまり、まったくでたらめに点を打った結果だ。一方No.1のほうはと言えば、百個の点をまず上下左右等間隔の格子状に並べておいてから、乱数を使って縦横に少しずつずらして作った。つまり、まったくの でたらめな配置ではないのである。それは、図に桝目を描き込んでみればはっきりする。

No.1のほうは、各升目にきっちりひとつずつ点がおさまっているのがわかるだろう。No.2では、ふたつ以上の点がはいった升目もあれば、点のない升目もある。どちらがでたらめかは明らかだ。雨粒が桝目にひとつずつ落ちるというのは、なかなかありそうにない。
戻る


 いんちきだと思ってはいけない。問題文に「乱数を使って」とは書いたが、乱数をそのまま座標としたとはひとことも書いていないのである。ちゃんと本格推理小説を読んで、フェアな書き方を学んだのだ。
戻る
 正解のかたは、「でたらめ」の意味をよく理解しているということです。
戻る
 もちろん、どんな賭けかたをしても、話は変わらない。いんちきでもしない限りは、どんなに考えたところで、勝率があがるわけはないのである。
戻る
 数年前にNHKでそういうシミュレーションをやって、やっぱり75%になるという結果を出したらしいのだけど、あいにくとその番組を見逃したのでどういう条件でシミュレーションをしたのかなどの詳細がわからない。ご存じのかたがおられたらご教示いただけるとありがたい。
戻る
 まあ、そうなっていても不思議ではない。一番人気にだけ賭けつづけていればかなりの頻度で勝つだろうけど、配当は少なくて、しかもたまには負けてしまう。全然人気のない馬でもなにかの拍子に勝つことがあって、そうなったら高配当である。どちらも長い期間にわたって平均してしまうと、同じような回収率になるということなのだろう。ちなみに、いわゆる万馬券というのは実は結構な頻度で出るのである。
戻る
 ここで公平なゲームと呼んでいるのは、結果が確率だけで決まるようなゲームのことである。パチンコや麻雀は技術に左右する部分が大きいので、その意味では公平ではない。つまり、うまい人ほど儲かる。競馬も、一見すると推理能力のようなものが大きく効きそうなのに、長期間やってみるとどうもほぼ確率通りにしかならないらしい、というのが最後の話題だったのである。これは経験則であって、真偽のほどはあまりさだかでない。
戻る