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2010/02/13 長妻厚生労働大臣、予算委員会でホメオパシーについて(も)語る?

2010/02/13 長妻厚生労働大臣、予算委員会でホメオパシーについて(も)語る?

カテゴリー: 日 記

ほったらかしてて、すみません

掲題の件、twitterで知りました。情報元のブログは

http://d.hatena.ne.jp/Mochimasa/20100212/1265987455

問題の参議院予算委員会議事録は

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/174/0014/17401280014003a.html

で読めますので、是非読んでみてください。山根隆治議員の質問とそれへの答弁の部分です。

以下に長妻大臣の答弁のみ抜粋

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○国務大臣(長妻昭君) この統合医療の重要性に関する思いというのはもう総理からもかねがね聞いているところでございまして、おっしゃるとおり、今厚生労働省内で統合医療をかかわる部署というのが、例えば大臣官房の科学課、医政局の医事課、経済課、振興課、保険局医療課ということで四つほど分かれて、それ以外にも分かれておりますので、これは今後、統合医療の省内でプロジェクトチームをつくりまして、これを一本にまとめていくということで検討していくということであります。

 統合医療は、もう言うまでもなく、西洋医学だけではなくて、伝統医学、漢方、鍼灸、温泉療法、音楽療法、芸術療法、心身療法、自然療法、ハーブ療法、ホメオパチーなどいろいろな広がりがあるものでございまして、厚生労働省といたしましても、この二十二年度の予算でかなりこれまで以上に、研究分野の統合医療の研究について十億円以上の予算を計上しまして、その効果も含めた研究というのに取り組んでいきたいというふうに考えております。

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○国務大臣(長妻昭君) これにつきましては、先ほども統合医療の項目を申し上げましたけれども、今現在は、御存じのように、漢方、鍼灸、はり、きゅうの一部については保険医療ということになっておりますけれども、それ以外について、具体的な効果、科学的な検証ということで、まず漢方以外の統合医療について、これも予算を計上して具体的に研究をしていくということ、そして漢方については特に手厚く予算を付けさせていただいて、漢方のこれまで検証が進んでいなかった分野についての科学的な検証をするというのが大きな項目でございます。

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○国務大臣(長妻昭君) そういう意味では、先ほどの研究費というのも、厚生労働省が自分でやるというよりは、そういう研究をしていただいているところに交付をするというような研究費でございますし、今おっしゃられた各種研究機関がこれまでも蓄積がありますので、今回、再びそういう蓄積を再度整理をして、一元的に調べてそれらの有効性というのを検証していきたいというふうに考えております。

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○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられたように、中国を中心としてこの漢方など国際標準化の動きがあるというのは事実でございます。

 いずれにしましても、この統合医療について世界の国々あるいは欧米諸国にも利用していただくためには、何よりも科学的な根拠、証拠に基づくそういう研究、検証というのがもう不可欠だというふうに考えておりまして、まずはそこを力を入れてやっていくということであります。

 そして、中国と協調できる部分はないのかということで、これは我々もその成長戦略、アジアと一緒に成長しましょうと、こういうような提言をさせていただいているところでありまして、そこで協調してこの分野を伸ばしていくという方策がないか、そこも議論の余地があると考えております。

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いちおう、東洋医学を中心に「検証」をしよう、という趣旨には読めます。

もちろん、きちんと検証して「仕分け」するなら、それはそれでいいはずです。

ただ、最近出た『代替医療のトリック』(この本はすばらしい)にもまとめられているように、ホメオパシーなどはすでにほぼ完全に否定されているものですし(というか、本来なら検証するまでもなくプラセボ効果しかない)、今さら予算をつけて研究するようなものではないでしょう。もっとも、文献研究にだって予算はいるのかもしれません。

「みそもくそも」という感じです。

妙な方向に進まないことを願いますが、かなり危うい答弁だと思います

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『代替医療のトリック』

サイモン シン, エツァート エルンスト (著), 青木 薫 (訳), 新潮社

この本は、今後、基本文献になるでしょうね