ページ作成者がスタイルシートを指定しているのだから、それをoffにするなど社会人としてのモラルに欠ける。HTMLのソースを読むなど、言語道断。
乱暴にまとめちゃうと、そういうことを言い出した人がいて、はてなブックマークなどを見る限り、ごくごく微妙にもりあがっているようですね。日経Tech onのサイトをどう読むか、というのが発端ですが。
そもそもスタイルシートをサポートしないブラウザを使っている人もいるわけです。まさか「スタイルシートの使えないブラウザでスタイルシート付きサイトを見るのはモラルに欠ける」なんてことは言わないでしょう。W3Cの勧告などを見ても、backward compatibilityが重視されていて、要するに「ブラウザがサポートしていない機能は単に無視しても差し支えない」というのが基本的な思想であるように思えます。
また、CSSの仕様(CSS2.1であれ3であれ)を完全にサポートしたブラウザはなかなかないのではないでしょうか。
ちなみに、僕のつかっているFirefoxには「表示」メニューの下に「スタイルシート」というサブメニューがあり、そこには「スタイルシートを使用しない」という選択肢があります。また、ここに自分の好きなスタイルシートを登録しておくこともできます。要するに、スタイルシートは読者側で切り替えられるということです。同じ「表示」の下には「ページのソース」というメニューもあり、これをクリックするとソースが表示されます。
他のブラウザでもだいたい同じでしょう。
簡単にアクセスできるメニューに出ていることを「裏技」扱いするのは、ばかげています。「技術的に可能なこととモラルとは違う」とかそういう高尚な話ではなくて、少なくともFirefoxではスタイルシートの選択もソースの表示もユーザーの裁量の範囲内にあるわけです。
W3Cが出しているCSS1の勧告には
readerが独自のスタイルをつけくわえられることがCSSのメリットとして挙げられています。これは「老眼なので小さい字は読めない」なら、自分のスタイルシートで字を大きくすればよい、とか、まあそういうことです(老眼でなくても字が小さくて読みづらいと思うなら大きくすればよいわけです)。Tech onのスタイルシートを切るのはHandicapのせいじゃないじゃん、と言われるかもしれませんが、それは完全に読者の裁量の範囲内だと僕は考えます。
同様の話はポップアップブロックやJAVAスクリプトのon/offなどにも言えるはずです。セキュリティや負荷の観点からポップアップやJAVAスクリプトを切っている人も多いでしょうが、それがモラルに反するかといえば、まさかそんなことはないでしょう。
もちろん、デザインした側がそれを嫌がることはありえます。
wwwとhtmlという仕組みが、もともとはデザインではなくて文書の「構造」をマークアップで指定することから始まっているため、デザイナー的なセンスとの衝突はずっとつきまとっていました。デザインだけのためにテーブルを多用するなどが代表的なものです。スタイルシートは「文書構造」と「デザイン」を分離するための仕組みで、非常によくできていると思います。当然、「デザイン」を切っても「文書構造」がきちんと読み取れるのが「よく書けたソース」ということになるのでしょう。理想的には、ですが。スタイルシートをサポートしないブラウザでもそれなりに表示されるように書いておこうとするなら、理想的には「構造ありき」でしょうね。難しいですが。
この手の「スタイルシート是否論」みたいな話はとっくに終わってると思っていたので、実はちょっと驚いています。
ちなみに、CSSは「人間が読める」ように書くことになっており、要するに単なる文書です。ですので、HTMLとCSSを自分で読んで、頭の中でレンダリングしてもいいはずです。
そんな馬鹿な、と思われるかもしれませんが、たとえば、我々が数式を使った議論をメールでしようとするときにはTEXのコードで数式を書きます。それをいちいちコンパイルして読むわけではなく、ソースのまま数式を理解します。
マークアップはそういう使い方をしてもいいんですよ。
ところで、古来「プログラミングを勉強したければソースを読め」と言われていますし、マークアップ言語だってソースを読むのが勉強になると思いますが、「ソースを読むのはモラルに欠ける」という主張はどこから出てくるのでしょう。「ソースは読むもの」だと思っていたので、びっくりさせられました。
もちろん、ライセンスに「読むな」と書いてある商用ソフトは別ですよ。
「名無しさん」を名乗る911陰謀論肯定派のコメントが増えています。
ひとりなのかもしれないし、複数なのかもしれません。少なくともIPアドレスはひとつではないようです。
それに対し、何度も「そのハンドル名は捨てハンドルであり、このブログでは不適切である」という注意を書きました。いつ消してもよかったのですが、消さずに残していたのは、僕の一種の親切です。でも、全然その親切も通用しないようで、いっこうに改まりませんね。
「名無しさん」とか「通りすがり」などは、よく使われる「捨てハンドル」ですので、そういうのを使うこと自体、基本的に議論する態度ではないと僕は考えます。これは僕の考えです。2ちゃんねるで通用しているとか、どこの掲示板で通用しているとか、そういうことはまったく関係ありません。このブログでは使ってもらいたくない、ということです。
まあ、「名無しさん」という名前で陰謀論を説き続けるのは、自分の主張に自信がないからでしょうね。自信がないなら、書かなきゃいいのに。これを陰謀論肯定派全体に敷衍することはしません。ただ、「まともな911陰謀論肯定論者」のみなさんは、この「名無しさん」をなんとかしないと、911陰謀論そのものの信用をなくしますよ。
もちろん、僕は911陰謀論というもの自体がダメだと思っていますから、陰謀論の信用が失われても痛くも痒くもありません。「名無しさん」の発言を許していたのは親切と書きましたが、もうひとつ、「陰謀論肯定派のダメさ加減を世間に晒して貰う」ためでもありました。その目的はもう充分に達したかなと思います。
というわけで、これ以後、「名無しさん」のコメントは問答無用で消します。
ただし、「名無しさん」には唯一、このエントリーへのコメントのみ許可します。許可というか、このエントリーへのコメントは消さない、という意味です
今日、こんなもののデモがあったんですね。余裕があれば、行きたかった↓
http://gigazine.net/index.php?/news/20080612_wes/
http://gigazine.net/index.php?/news/20080612_wes_movie/
水だけで発電するんですよ。これはすごい。
会社はこれ↓
http://www.genepax.co.jp/index.html
言ってることが本当なら、電気分解のためのエネルギーがどこからもはいってきていませんから永久機関です。会社のサイトには、水を水素と酸素に分解する過程に「化学反応」とこともなげに書いてありますが、いや、もちろんそうなんですけど、いったいどうやって・・・
だから、話がデタラメであることだけはすぐに言えます。しかし、じゃあこれは何をしているのでしょう。
(1)詐欺(2)実は単なる電池だが勘違いしている
のどっちかですかねえ。
ムービーを見ると、デモというより手品みたいです。でも、もしかすると開発者は本気かもしれないですから、即座に詐欺と決めつけてはいけないかなあ。
大阪府の議員会館でデモをやったというのは、紹介した議員がいるのでしょうか。
もし、信じている議員がいるのだとしたら、理科の知識がなさすぎます。
まさか、これに税金を投入するなんていう事態にはならないでしょうね。
[追記(6/13)]
#77あたりでNOB.Yさんから情報をいただきました。
日経Tech-Onのインタビューhttp://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080613/153278/
えーっと、水をかけたら反応して水素を出す金属が使われているってことでいいんですよね。その水素を使った燃料電池である、と。すると、最後に金属酸化物が残るわけですね。「水だけで発電」じゃないじゃん。
やはり、センセーショナルに発表して出資を募る「一種の詐欺」だと思いますよ。あくまでも「一種の」ですけど
「触媒」という言葉の意味を理解してないだけ?
[追記]
あ、上で酸化物って書いてますけど、普通なら残るのは水酸化物ですね。
バイオシーパルスの会員に対して、装置を作っている有限会社マイクロエネルギーの酒井宏祐社長から「某テレビ番組の放送内容についての私の見解」という文書が送られているようです。
それによると、以下が実証済みだそうです。
○水の中の磁場状態の変化
上原教授がネイチャーに投稿
○水の磁場変化に伴う、水中オゾン濃度変化
○浸透圧変化(ただし、目視だそうです)
ネイチャーに投稿したのなら、掲載の可否はすぐに出るはずですね。出たんでしょうかね。
「波動が水に伝わらないと断言することはできないと思います」とも書かれており、酒井が科学の論理も知らないことは明らかです。伝わらないことを証明するのではなく、「水に波動が転写できる」と主張する側がその証拠を提示しなくてはならないのですが。
まあ、この一文だけでも「自分たちのやっているのは科学ではない」と自ら証明しているようなものです。
某所より全文を入手しましたが、とりあえずこれだけ。
「上原教授」と書かれているのは、上原赫・元大阪府立大学先端科学研究所教授のようですね。どうやら、波動情報水は磁場を切っても「磁化」を持つという主張のようです。つまり、水は強磁性体だと言いたいのでしょうか。それは画期的な気がします。
Magnetic fluxの平均値が0.03mT程度と書かれているのですが、測定条件もなんもわからんので、ネイチャーの論文が出たら読みましょう
追記(6/10)
はてなブックマークで知りました。上原氏の実験等、いろいろ出てますね。マンガが味わい深いです↓
http://www.geocities.jp/u9ji/hado.htm
黒木燐さんから、別エントリーにご紹介いただいた記事ですが、重要なので、独立させましょう。
http://news.nifty.com/cs/domestic/societydetail/mainichi-2008060500m168/1.htm
「教諭本人は、物事の見方は一つじゃない、と説明する例として『自作自演との説もある』と言いたかったようだ。しかし、あまりにも例が悪すぎた」という市教委のかたのコメントは的確ですね。
多様な見方といっても、それぞれに「重み」というものがあります。たとえば、進化論と創造論を同列に論じるのが「多様な見方」ではないことは明らかです。
911陰謀論は端的にナンセンスですし、学校でとりあげるにはあまりにも「偏ったものの見方」でしょうね。
抗議があって謝罪したというのでほっとしましたが、ネットでは陰謀論者と「悪しき相対主義者」がその謝罪を批判しているようです。陰謀論者は当然そういうでしょうが、陰謀論を信じてもいないくせに「多様なものの見方」などという言葉で陰謀論を許す連中のほ
うがたちが悪いですよ